モデルケース(仮:実際のケースではありません)
本人:23歳、中学、高校、大学と友人はそれほど多いわけでは無かったが、就職活動の失敗を機に、徐々に引きこもるようになってしまった。夜中はオンラインゲームをずっとしているようで、朝方眠って、夕方くらいに起きている。食事は冷蔵庫に常に準備をしているので、家族が外出している間に電子レンジで温めて食べている。
父親:58歳:会社員、年収600万円程度
母親:53歳:パート、月収5万円程度
姉:27歳、結婚して独立している。
まずは、キャッシュフロー表で現実を表面化
『未来ライフプランニング』は、本人の引きこもりが一生続くと仮定した場合に、生涯を通じて、お金が足りなくなることがあるのか、無いのか、それを包み隠すこと無く表面化させることが第一歩です。その結果は各家庭の事情によって様々です。結果によって、今度はそれぞれに応じた対策を考えていく必要があるのですが、まずは現状を分析する為にキャッシュフロー表を作成します。
キャッシュフロー表を作成する為に、以下のような流れで情報を整理します。
①親の資産・負債(現預金・証券・保険・不動産・住宅ローン・奨学金など)の確認。
②親の収入・支出の確認。
③本人の収入・支出の確認。(国民年金の受給見込や障害年金、生活保護の受給見込の検討、本人の生活費など)
④本人の住居について(現在の家は、持ち家か、リバースモーゲージを活用できるか、両親亡き後のことを想定し検討する)
できあがったキャッシュフロー表を分析します。
厳しい現実が明らかに・・・
これら具体的な情報をもとに作成したキャッシュフロー表から以下のことが判明しました。
①父親が定年となる65歳までの間は年間30万円程度の黒字が確保できる。
②現在の貯蓄額を考慮すると父親の定年時には2500万程度の貯蓄が残る。
③父親の定年以降、年金額を考慮しても年間150万程度の赤字が見込まれる。
④父親の定年後16~17年(本人が40歳)で家計が破綻する。
このように苦しい現実を突きつけられるケースも少なくはありません。このケースの場合、収入は両親の年金のみですから、仮に両親が亡くなってしまった場合、自体はさらに深刻化します。
家族が生き抜いていくために必要な対策を考える
この未来をなんとかして改善することができるように以下のような観点からファイナンシャルプランナーと一緒に対策を検討していきます。
①生活費の見直し、住居の住み替え、立て替え、現実的な住居への変更
②障害年金・生活保護の活用検討
③リバースモーゲージの活用検討
④成年後見制度の活用検討
⑤相続具体的な方法の検討(保険の活用や兄弟姉妹への配慮もしながら)
厳しい現実が引きこもり克服のきっかけになることも
また、『未来ライフプランニング』の大きな目的の一つ、引きこもり克服支援。この厳しい現実が引きこもり克服のきっかけの一つとなる余地が無いかどうかを慎重に検討していきます。例えば、作成されたキャッシュフロー表をもとに「このままでは○年後に家庭のお金はつきてしまう」と本人に伝えることもやむを得ない場合があります。本人からすると、とても残酷な仕打ちに見えるかもしれませんが、対策を取らなければ破綻してしまうことは事実なのです。ただし、本人の症状や病気などの有無によってはそのような対応が現実的で無い場合もありますから、そこはご家族との同意をもって進めていくことになります。
初回面談は無料です。以下よりご予約ください。
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